西町大喜 本店で富山ブラックを食す。
元祖・西町大喜の富山ブラック
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元祖・西町大喜の店構え
年季の入った店構え

西町大喜で「富山ブラック」ラーメンをいただきました。
大喜(たいき)は富山ブラックの元祖を標榜する老舗。
創業は昭和22年だという。
場所は富山市内中心部、富山市ガラス美術館の裏通りです。
店構えは一間半ほどの狭い間口。
入口には小さな暖簾が掛かる。
店に入ったのは11時半ごろ。
時間が早いせいか自分たち以外は三人ぐらいしか先客はない。

元祖・西町大喜の間口は一間半ほど
元祖・西町大喜の間口は一間半ほど

蛍光灯に照らされた、ほの暗い店内はウナギの寝床のような奥行きのある造りで、両側の壁にカウンターがしつらえてあり、テーブル席はない。
どういうコンセプトなのか、もうひとつわからないが壁一面に浮世絵や明治時代の錦絵、江戸時代の地図や、たくさんの有名人のサインがディスプレイされている。
普通のラーメン屋さんにはない大正ロマン的ともいえるレトロな雰囲気で満たされている。

元祖・西町大喜の店内
昭和初期を感じさせる

待つこともなく席に着くと自分は中華そばの小(並)を注文。
5分ほどでラーメン登場。
若い店員さんからは全部かき混ぜて食べてくださいといわれる。

真っ黒なスープに太めのストレート麺。
メンマ、コロコロと切ったチャーシューの上に、厚めに小口切りされたネギが無造作にトッピングしてある。

元祖・西町大喜のメニュー
メニューはこれだけ

この店に関しては、富山ブラックの元祖と聞かされただけで、味については何の前情報もなく先輩に連れられ入店。
数年前、北陸自動車道の有磯海サービスエリアで食べた富山ブラックはスープの色が黒く、いかにもしょぱっそうだったけど、普通のしょっぱさだった。
そんなわけで富山ブラックというのは色が黒いだけで味は普通なんだという印象を持っていた。

しかし、一口、スープを飲んでそのイメージは完全に覆された。
ぬるめのスープは、はっきりいって、しょっぱい。
生醤油とまではいわないが、普通の醤油ラーメンの三倍ぐらいのしょっぱさがあるのではないだろうか? 
店員さんから、いわれたように具と麺をかき混ぜる。
やっぱり、しょっぱい。
少しでもしょっぱさを緩和しようと、すぐに生玉子を追加注文しラーメンに投入。
しかし、いくぶん、塩味の角が取れたというだけで、しょっぱいことには変わりない。
チャーシューとメンマ、各々もしょっぱい。

カウンターに置かれたリーフレット
カウンターに置かれたリーフレット

麺とネギ以外、全部しょっぱい。
ライスがあれば、そのまま玉子かけご飯になりそうなスープである。
これは健康によくない。
最後のスープは一口飲みはしたが、飲み干すことはとてもできなかった。

ものすごくインパクトのあるラーメンであるのは間違いない。
しかし、誰にでもおススメできるラーメンではないし、覚悟をもって行くラーメン屋さんではある。

ちなみに、店の小さなリーフレットには次のように書いてる。

半世紀以上昔、ドカ弁やおにぎりを持った労働者のために、オヤッさんは濃い味付けでチャーシューのたっぷり入った、「よく噛んで」食べるおかずの中華そばを考え出した。
昭和二十二年、終戦後のことである。噂に噂を呼び、富山祭りには千人もの行列を作ったこともあった。
じいちゃんから、とうちゃん、孫へと、今や三世代にわたり親しまれている大喜。
富山県民ならば知らない者はいない。
これも、流行に左右されないこだわりの味を頑固に守ってきたからだと自負している。

ということで、本来はご飯のおかずとして食べるために、しょっぱい味付けになっているらしい。
後で、地元の人に聞いたところ「大喜は地元の人でもしょっぱいですよ! でも、しょっぱくない富山ブラックもありますよ」といってました。


西町大喜 本店へのアクセス

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