原作はアメリカの作家、アンディ・ウィアーの小説『火星の人』。
作者のアンディ・ウィアーがweb上で公開していた小説が評判となりAmazonの電子ブックとして販売したら一躍ベストセラーになった。
そんな評判を聞き及んでいたので、観たいと思っていた一本。
とはいっても、まだ、小説は読んでいないのだが…(そのうち、読みたいと思っている)
実際、この映画は劇場でもかなりヒットしたらしい。
アメリカらしい、いい映画だと思った。
前向きで力をもらえる。
デヴィッド・ボウイの『スターマン』が流れたシーンでは泣けた。
監督は巨匠(という表現は少々、陳腐と思いつつ使ってしまった)リドリー・スコット。
『エイリアン』や『ブレードランナー』のおかげで、SFや金をかけた大作を得意とする監督のようなイメージがあるが、それ以外のジャンルや地味な映画も悪くない。
というか、自分の中でははずれの少ない監督という印象がある。
映画の中で中国国家航天局という中国版NASAのような組織が危機的状況に協力すると言うのが、やや腑に落ちない。
ここでNASAが協力を得るのはロシア連邦宇宙局、いやいや日本のJAXAだろう! と、そう思うが、客観的な目で見ればそういう感じなのかもしれない。
日本に目を向ければ、JAXAの予算も削られ、国自体の落日を思わせるには十分な日本の現状である。
まぁ、中国は宇宙開発(特に軍事的な意味もあり)にも、かなり積極的だし、アメリカと中国が宇宙開発の先端を担っているというのも十分、予感させる趨勢である。
ちょっと、気になったのは火星の重力波は地球の1/3ほどだが、そのあたりの表現はあまりできていなかったような気がする。
ちなみに火星を舞台にした映画ならヴァル・キルマーが主演した『レッドプラネット』もオススメ。