映画『ノーカントリー』を観る
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映画『ノーカントリー』です。

監督は兄ジョエル・コーエンと弟イーサン・コーエンのコーエン兄弟。
最近ではすっかりビッグネームになってしまいましたが、インディペンデント志向は相変わらずです。
サスペンスのなかに漂うユーモアと、緊張感の中にゆるさを感じるコーエン兄弟らしい映画です。
バックに流れる音楽がない静かな映画です。
その静けさが妙に不安をあおります。

むかし、彼らが撮った「ファーゴ」というアカデミー賞を受賞したが作品がありましたが、それと対になるような映画かなともチラっと思いました。
「ファーゴ」は冬のアメリカの北部を舞台に女性警官が活躍してましたが、今回は夏のアメリカ南部を舞台に男性保安官が登場。
物語は麻薬取引に絡んだ大金をネコババした男と、その男を追う殺し屋、そして二人を追う保安官を軸に展開していきます。
登場する殺し屋が奇怪です。
殺し屋の使う武器もユニークでひょろ長いガスボンベから伸びたホースにコックがついていて、レバーを引けばホースの口から高圧ガスが噴出する。
要はガスの圧力で人を殺し、金を横取りした男が潜伏するホテルの錠前を吹き飛ばす。
これって、家畜の屠殺で使うものらしいです。
この不気味な殺し屋を演じたハビエル・バルデムはアカデミー賞助演男優賞を受賞しました。

男が殺し屋に追われる展開は、スピルバーグ監督が撮った「激突」のドキドキ感とも似ています。
ちなみに、この映画の血しぶきの多さといったらサム・ペキンパー並みです。
今年度のアカデミー作品賞、監督賞、助演男優賞、脚色賞を受賞。

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