新潟県立近代美術館で「モーリス・ユトリロ展」を観る
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美術館の外観:新潟県立近代美術館で「モーリス・ユトリロ展」を観る

美術館の外観

ユトリロは自分にとっては「可もなく、不可もなく」といった画家でしょうか。
特別、思い入れのある画家ではないのですが、せっかく新潟の長岡まで来たのでというぐらいの気持ちで新潟県立近代美術館で開催されている「モーリス・ユトリロ展」に寄ってみました。
到着したのは3時を少し回った頃、夏の午後の日差しは強く建物や木々の影がコントラストを強くしています。
周辺にはコンサートホールやイベント会場など公共の施設が集中する場所にあるせいか、やけに空の目立つ緑の多い風景の中にあります。
建物は決して新しくはありませんが玄関を入るとエントランスは明るく、ゆったりとした空間を贅沢に使っている印象です。

ユトリロは、いかにも日本人好みといった判りやすいパリのモンマルトルの風景画をたくさん描きました。
その絵は普通のお宅の客間に飾っても違和感のない素直な癖のない絵です。
ユトリロは十代の後半にはアルコール依存症になり治療のため医師に勧められて絵を描き始めました。
パリの街の白さをイメージさせるのは白い漆喰でできたアパルトマンです。
ユトリロの絵というと「白っぽい」という印象がありましたが「白の時代」といわれる時期があったようです。
そうしたアルコール依存症に苦しみながら白っぽい絵を描いた20代後半の絵が最も評価されている時代とされているようです。
興味深いのは彼の生い立ちや、周辺の人間関係です。
彼の母親はシュザンヌ・ヴァラドンという女流画家でロートレックやルノワールがモデルにするほどの美人だったようですが、ユトリロの実父は誰かはわかりませんでした。
後年、彼女が恋人にした相手はユトリロの友人で彼より3歳年下のアンドレ・ユッテルという画家志望の青年でした。
ヴァラドンとユッテルはアルコール依存症のユトリロをなかば幽閉し強制的に絵を描かせ、それを売って贅沢な生活を送ったそうです。(悪い奴っちゃなー)

お盆休みということもあるせいか、見学者も多くユトリロが日本人好みであることを改めて感じた次第です。
常設展では藤田嗣治の「わたしの夢」が観れたのは幸運でした。

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