山形美術館で「印象派と風景画」展を観る。
山形美術館で「印象派と風景画」展を観る
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山形美術館は侮れない!

山形美術館で開催されている吉野石膏コレクションによる「印象派と風景画」展を観てきました。
入館料は一般600円です。

「実を言えば」と自分が言えるようなことではないのですが、山形美術館の印象派の作品というのはちょっと侮れないのです。
バルビゾン派のミレーやコローから、印象派のモネ、ドガ、ルノワール、セザンヌ、ピサロ、シスレー、フォーヴといわれるマチスやルオー、ヴラマンクそしてピカソやカンディンスキー、シャガールなど20世紀の巨匠の作品までフランス近代の絵画の歴史を見るような作品が常設展で観れるのです。
というのもタイガーボードという建材で有名な吉野石膏(明治期に山形県南陽市で創業)という会社が収集したフランス近代の代表的な作家の作品が多数寄託されているのです。
作品の内容も日本人好みの、わかりやすい秀作が多いのではないでしょうか?
大きいサイズの作品がないのは残念ですが…。
近県の公立の美術館にも、これだけのコレクションを常設で観れるところはないと思います。
ちなみに山形美術館は私立の美術館です。

今回の「印象派と風景画」展が行われたスペースは、いつもは吉野石膏コレクションの展示室なのですが、そこに展示してある作品を風景画を中心にしたものに入れ替えた様子です。
たまには、入れ替えではなく吉野石膏コレクションをすべて展示した企画展を拝見したいものです。可能ならば、天童市美術館にある吉野石膏の日本画コレクション(これも素晴らしい)も一緒に…。
今回は1階の第1展示室、第2展示室で北展という東北現代美術協会の公募展が開催され、2階の第3展示室展では書道の霄友書展が開催されていたせいか、いつもは入れない3階の第5展示室でも作品を展示していました。

3階は「山形の風景 最上川」展

3階の第5展示室で行われていたのは「山形の風景 最上川」展という山形美術館が収蔵している山形県出身の作家による山形の風景画をテーマにした展示でした。
小松均の長井市付近とその源流で描かれた『最上川源流』の三部作は素晴らしかった。
山形美術館を訪れるたびに思うのですが、3階の第5展示室でも所蔵品もちゃんと常設で展示してほしいものです。
高橋由一の『鮭図』や小松均の『最上川源流』など、めったに観ることができません。
「出し惜しみしないで、3階でもちゃんと収蔵作品を展示すればいいのに」といつも思います。

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