むかし同潤会アパートがあった
午前中、せっかく東京に来たので話題の表参道ヒルズを見に行く。
同潤会アパートがあった場所に森ビルが設計を安藤忠雄に依頼して建てた建物だ。
20年も前の話だが学生時代に表参道を歩いたときに「随分と年季の入った、趣のある建物だなぁ」と同潤会アパートをみて思ったことを憶えている。
出来立てのほやほや
先月の11日(建国の日)にオープンしたばかりの新しい建物に近づいて、まず気付いたのは建物と歩道のあいだを深さのほとんど無い幅30センチ程度の水の流れがあることだ。
ささやかなものだが何となく癒される感じがする。
建物内部は中央が巨大な吹き抜けになっていて、その周りの回廊が緩やかなスロープになっている。
回廊の外側にファッション系のショップやレストランなどが並んでる。
安藤忠雄の設計であること
単純にスペースとして考えたら随分と不経済な建物である。
日本の超一等地に、これだけ余裕のあるスペースを持たせたのはスゴイ。
これが安藤忠雄ではなく「タダノタダオ」といった普通のどこにでもいるような設計士が設計したシロモノだったなら果たして森ビルはOKを出したのだろうか?
「やはり、芸術性と経済性は相容れないのか?」なんてことを考える。
オブジェとしてみればなかなか面白いと思う。
また出口や入り口が判りにくく、よく言えば「その先には何があるのだろう」といった期待感を持たせると言えないこともないが、それが「建物として機能的か」という部分ではとても疑問である。
なるほど、こういうスペースなのね
当日は多くの客がいて警備員が1階のエスカレーターのところで客の整理を行っていた。
多くのブランドショップが軒をつらねているが、自分には縁のないような空間だったかな。
もし、多くの客がいる、この中で火事や地震でパニックになったらちょっと怖いなと思う。
ゆっくり見るほど、空いてもいないし、さほど、用事もないので地下鉄銀座線でそそくさと上野に向かう。