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山形美術館で開催されている「京都 細見美術館 琳派・若冲と雅の世界」展を観てきました。
京都にある細見美術館は、大阪の実業家、細見良(初代古香庵)にはじまる細見家三代のコレクションをもとに1998年に開館しました。
中でも俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一、鈴木其一らを始めとする琳派のコレクションと、伊藤若冲の作品が数多くあることで知られています。

実は『京都 細見美術館 琳派・若冲と雅の世界』展は3年前に盛岡にある岩手県立美術館で観ています。

「きっと、混んでいるだろうな」という思いから、遅めに行こうと自宅から車で25分の美術館に到着したのは午後3時を過ぎたころ。
美術館の狭い駐車場(ホントに狭い)は満車ではありませんでしたが、いつもと違い駐車場の案内係りの人がいるところを見ると、やはり混雑していた様子がうかがえます。
受付でチケットを購入し1階の第一展示室に入ると、やはり見学者はいつになく多い。
今回は展示目録もフライヤーも、もらえなかったところをみると、すでにもうなくなってしまったのかしらん。

1階は宗達、光琳など琳派の作品、そして目玉の伊藤若冲の作品が展示されている。
展示内容は、若干違いますが若冲の『群鶏図押絵貼屏風』のような目玉になるような作品は3年前の盛岡でも展示されていました。
以前、盛岡で観たときも感じたことですが『群鶏図押絵貼屏風』のような作品を見ると単に墨絵というだけでなく、部分部分で作品を一気に描く書に近いようなものを感じます。
また『虻に双鶏図』の鶏の胸の羽毛などを見ると輪郭を線で引かずに、墨の濃淡で描く筋目描き(すじめがき)という技法がよくわかります。
これはこの展示に限ったことではありませんが、一流の芸術家が制作した作品を見ると「神は細部に宿る」という言葉をリアルに実感します。

2階の展示室は仏具や工芸品、絵巻物などの展示です。
個人的おもしろかったのは住吉如慶の『きりぎりす絵巻』という、きりぎりすの玉虫の君が、蝉の右衛門守に嫁ぐという絵物語。
鳥獣戯画をバージョンアップさせたような作品で平安貴族の行列や屋内での様子を昆虫を擬人化して描いている。
牛の代わりにナメクジが牛車を引いていたり、馬ではなく平安貴族の服装をしたバッタが乗っていたりする。
ディテールまで細かく描きこんでいて絵具の発色も美しい。

山形らしいと思ったのは羽黒山の御手洗池から出土した銅鏡が多数展示されていたことでしょうか。
細見美術館には、こういうコレクションもあるんですねぇ。

最後まで企画展を観た後は、お約束の吉野石膏コレクションのフランス近代絵画を観て美術館を後にします。

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