関門海峡を目指す
9時に博多のホテルを出て九州自動車道に乗り関門海峡を目指す。
道中、なかなか激しい雨が降っている。
同行の先輩によると関門海峡トンネルを歩くには九州自動車道の「めかりパーキングエリア」に車を止め、そこから徒歩で行くことができるとの旨。
昼前に目的のめかりPAに到着。
雨は小降りになっている。
雲は低く垂れ関門海峡大橋が雨に霞んでいる。
和布刈(めかり)神社
一般道を歩き関門海峡大橋の真下を横切り数分で関門トンネルの入り口に到着。
めかりPAからは5分ほどだろうか。
途中、壇ノ浦の戦い前夜に平家一門が酒宴を開いたという和布刈(めかり)神社があるが、その時は、さして由緒のある神社とも思わず、神社を横目に関門トンネルの入り口を目指す。
和布刈と書いて「めかり」と読むのだね。
辞書で調べると「ワカメなどを刈り取ること。」とあり、春の季語になっている。
九州から本州へ歩いて渡る。
建物に入ると大きなエレベーターがある。
その地下と地上のボタンしかないエレベーターで地下に降りる。
エレベーターは庫内の前後が出入り口になっていて、エレベータに入ると、その正面が降りるときの出口となる。
エレベーターから出るとエントランスホールは思いほのか広く、周りの壁には関門トンネルに関する様々な資料が展示してある。
このトンネルは昭和33年に開通。
トンネルは2層構造となっており、上部は車道になっていて、その下が人が歩く人道となっている。
人しか歩けないが、国道2号線である。
人道の長さは780メートル、徒歩約15分で本州の下関市に行くことができる。
トンネルに入ると微妙に下っていて、中央を過ぎたころから微妙な登りとなる勾配がつけられている。
下関の地上へ。
エレベーターに乗って地上へ出ると目の前には壇ノ浦の海が広がっている。
ここで平家が滅びたのかと思うと感慨深い。
「諸行無常の響きあり」である。
人道入り口から道路を挟んだところは「みもすそ川公園」という公園になっていて、幕末の下関戦争時に長州藩の砲台跡であることから、5門の大砲(レプリカ)が海峡に向けて設置してある。