映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を観る
映画「マッドマックス 怒りのデス・ロード」を観る
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この正月を、どう過ごそうかと思いながらTSUTAYAから借りてきた中の一本。
正直言えば「あまり頭を使わず、まぁ、面白ければいいか」といったぐらいの気分で借りたのだが思いのほか引き込まれてしまった。

マッドマックスといえば30年以上も前にメル・ギブソンがブレイクしたきっかけともなった大ヒットのオーストラリア製アクション映画。

当時、核兵器による大量殺戮戦争後? の生き残った人々が徒党を組み資源を武力や暴力で収奪するという世界観は、そのファッションも含めマンガ(北斗の拳など)や他の映画(ドゥームズ・デイやウォーターワールドなど)にも大きな影響を与えた。

それにしても、なんで極悪で凶暴な集団と言うのはモヒカンでドクロでチェーンで革ジャンに鋲打ちなのだろう?
こういうファッションというのはパンクやヘビメタとも共通するけど、ある種の制服にもなってしまった感がある。
制服には身内と他人とを区別したり、仲間内で連帯感を高めたりする効能があるそうだ。
考えてみればモヒカンでドクロで革ジャンに鋲打ちというのは、お金もかかるしファッションとしてかなり敷居が高いので仲間に入るのも大変なことのように思える。
…なるほど、それゆえに連帯感も高まるのか?

本作は、シリーズ第4作となる最新作である。
監督はこれまでと変わらず、ジョージ・ミラー。
ストーリー性は決して高くないのだが、ディストピアといわれる世界観を表現するアイディアや追跡劇特有の緊張感のおかげで、途中で眠くなることもなく最後までちゃんと観てしまった。
良くも悪くも期待を裏切らない派手なアクション。

主人公のマックスを演じるのはトム・ハーディー。
他の登場人物のキャラクターが強烈で、主人公としての存在感は正直、ほとんどなかった。
こう言っては、身も蓋もないがそこそこマッチョな男優なら誰が演じても同じだったような気がする。
つまりは、そのぐらい見せ場となるシーンがなかった。

とはいえ、その世界観は道徳や人間性が崩壊した社会をみごとにカリカチュアライズしている。
極悪、残忍、冷酷、非道といった他人に苦しみを与える振る舞いやスタイルも、突き抜ければ笑いに変わってしまう。
それが自分に降りかかる事態だったら、笑い事でないのだが…。

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